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▼館長裏日誌 令和5年9月15日付け その2

 旗に関する表現に「旗幟(きし)鮮明」という、立場を明らかにするという意味の四字熟語があります。英語には同じく「Show the flag」という表現があるのですが、かつてアメリカのアーミテージ国務副長官が、9.11同時多発テロ事件の直後、日本の駐米大使にこの言葉を発しました。これを素直に「立場を明らかにせよ」、つまりアメリカ側に立て、と捉えればよかったのですが、一部で「戦地で日の丸を見せよ」と前のめりに解釈したとか、しなかったとか、まあ、外交のことはよくわからないのですが。
 さらに米側は「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」と、自衛隊の地上部隊の派遣を求めてきました。イラク戦争後の治安維持に当たるアメリカ軍への支援要請です。その際、「2000個のブーツ」という言い方で、1000人規模の派遣が求められました。これはもう解釈云々という話ではないわけで、まあ、軍事のことはよくわからないのですが。
 結局、2001年にテロ対策特措法をつくってインド洋での米英軍艦艇などへ給油支援、2003年にはイラク復興支援特措法を成立させ、初めて陸海空3自衛隊を同時派遣ということで、まあ、政治のことはよくわからないのですが。
 ところで、「旗色が悪い」と言い方ですが、これは陣容陣を表すものであるため、その語源からすると1対1の場合に用いる表現ではありません。例えば、家人を相手にした1対1の場合は、「旗色が悪い」ではなく「平伏」とか「退散」とかという表現になるかと、これは我が家の場合ですが。

2020/09/15 09:01 (C) 最上義光歴史館
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