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▼“弁当の日”で何が育つか〜“弁当の日”に託した夢

竹下 和男氏 講演会

去る6月9日、長井小学校で同校PTA第2学年「いいわ会」の主催による食育講演会が開催されました。
 講師の竹下和男先生は、2001年に当時校長を務めていた香川県の小学校で、“弁当の日”を提唱・実践し、現在はその取り組みを全国に広める活動をしています。
“弁当の日”は、子どもが自分で弁当を作って学校に持ってくる取り組みです。親は一切手伝わず、献立・買出し・調理・弁当詰め・片付けまで、全て子どもがする。そして、「親も先生も、出来具合を批判も評価もしない」という約束があります。
先生は“弁当の日”を「実践してきた理由は簡単、親は子どもより先に死ぬから。親は自分が生きているうちにわが子の“生きる力”を養っておかなくてはならない。」と話しました。命のもとである食を大切にできる人間に育てるのは、親のつとめであること、幼い子が料理を手伝いたがるのは一人前になろうという本能であり、自立心を養うには台所に立たせること、弁当作りで経験する喜びや失敗をとおして子どもが本来持っている生きる力と自己肯定感が育つこと。豊富な体験談や事例、データを交えた講話に参加者は驚き、笑い、涙しながら熱心に聴き入り、「子育てを楽しんでほしい」という締め括りの言葉に大きくうなずいていました。
参加者から寄せられた感想の一部を紹介します。●弁当の日?とんでもない!というのが私の思いでした。たくさんする事があるのに何のために?お話しを聞いて180度考えが変わりました。帰ったらお父さんにも話をして、子どもを台所に誘おうかと思います。●仕事、家事をこなすのに精一杯で、学歴重視の社会で子育てをしてきてしまいました。食べる大切さは伝えたつもりですが、作る楽しさもしっかり伝えていきたいです。●自分で生きるためのチャンスを!と思い、ぜひ手伝わせたいと思いました。 
長井市にも食育の輪が静かに広がりつつあるようです。



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