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▼ギャラリー絵遊に『クロウ』(石彫刻)がお目見えしました

作品名:クロウ
製作者:森本諒子(兵庫県出身 現在東北芸術工科大学 大学院彫刻コース在籍)
素材:白花崗岩 サイズ H1200 W950 D600 mm 2015年制作
2015年9月 第100回記念二科展 第100回記念賞受賞
2016年2月 東北芸術工科大学卒業・修了制作展 優秀賞受賞

[製作者コメント]
石という素材は昔は地殻の一部にあったものや、堆積物が永い時間をかけて固結し、
できたものなど、私たちには測りきれない時間をかけて変容していく素材です。
この時間をかけた石の変容は、ゆっくりと動く大型動物と私の中で重なりました。
この作品はこのようなイメージをもとに、石を生き物として存在させようと試みた作品です。

[東北芸術工科大学 前彫刻コース教授・担当教員 前田耕成 講評(一部抜粋)]
  作品「クロウ」は、ある生命体がゆっくりと移動している様子が表現されています。そして、この生命体は
なにか海獣のようにも見えますが、現代を生きる私たち人間にも置き換えられているようにも思えます。
「クロウ」は、ユーモラスで少しも危険を感じさせない形態です。そして遅々とした動きは、他者に気が
付かれることはありません。しかし、着実に目的に向かっているように見えます。森本さんの意図は分かり
ませんが、私にはこう感じました。「クロウ」の重量は約 9 0 0 kgです。原石の段階では 3 t 近くありま
した。巨石に立ち向かい少しづつ、少しづつ、自らが見ようとしている現実の形態に近づいていく様は
「クロウ」が森本さんの自刻像のようです。将来は作家を目指すと聞いています。森本さんの研究心と
持ち前の粘り強さが持続すればきっと道は開かれると思います。

[ギャラリー絵遊 蔵ダイマス 駒谷修二コメント]
2016年2月の東北芸術工科大学卒業・修了制作展でこの作品に初めてお目にかかりました。
この作品のフォルムに大きなエネルギーとパワーを内包し、更に伸びる(進化する)可能性
をも感じました。お譲りいただくのに少々時間がかかりましたが、樹木を移植してちょうど
空いていた所に2016年7月13日、設置していただきました。私には、看板娘がギャラリーの
前に立ち客を招き入れる姿にも見えたりします。作家ご本人も申されておりますが、見るだけ
でなくお客様から触れていただくのも良いかなと思っております。皆さんかわいがってください。


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