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▼冬

あっという間に1月が過ぎ、もう2月です。何十年に1回の大寒波とか、今度は数年に1回の寒波とかで、山形は毎日雪です。地球温暖化はうそだと実感する毎日です。例年年が明けても1回2回は路面が乾いて鼻水を垂らしながら趣味のバイクに乗れる日があるのですが、今年は全然ない。今日も暗い雲と雪を見ながらいつもより時速20から30キロメートルも遅い速度で前の車に追従して出勤しました。
曇り空は人を憂鬱にしますね。秋田県は自殺者が日本一というのもこの空を見るとうなずけます。今はどうか知りませんが、山形県新庄市では冬になると自殺者が多くなるというのを遠い昔大学に勤務していた時に精神科の先生から聞いた記憶があります。新庄市のある最上地方はテレビで見るといつも大雪(向こうの人にとっては普通の雪)ですもんね。昨日も新庄市の南にある尾花沢市に行ってそばを食べてきましたが、尾花沢市に入ると積雪量はけた違いでした。
昔、アメリカに留学していた時に、アメリカでは年を取ってからマイアミに住むのがみんなの夢で、マイアミにはたくさんの老人がアメリカ中からやってきて住んでいるというのを聞いたことがあります。フロリダ州のマイアミはトランプ大統領の別荘もあり、冬でも暖かい温暖な気候です。私がマイアミに行った時にはウォータフロントのホテルに泊まり、海で泳ぎました。一方、11月にニューヨークに行き自由の女神のある島まで行く船を待っているときには凍えるほど寒かったのを覚えています。
北国の人も年をとったら南の島で余生を送れたらどんなにいいでしょうね。
もう年を取ったから私もそうしたい。無理か。
 この時期外来に来るお年寄りはみなさん、「寒いと痛い、具合が悪い。」といいます。「北国に生きる者は仕方ないね。」と治してあげられない自分の腕の悪さをごまかしつつ、「どうしてもだめなら沖縄かハワイで暮らしてください。」と話して、患者さんと「無理だ。」と言って毎日笑いあっています。
 どんなに嫌だと思ってもこの地に住んでいる限りは毎年避けては通れない出来事です。人口がどんどん減るのも無理のないこと。「置かれている場所はどこでもよい。ただそこでどう生きるか考えよ。」私の座右の銘の一つです。
 春まであと2か月、明日4月1日にならないかな。

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