▼どこがええねん・・またまたの壱2012/05/26 11:28 (C) FPのひとりごと
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頑固は『オヤジ』や『ジジイ』のためにあるんだから
でも これに天邪鬼が入ってくると途端にややこしくなってくる
こっちは物心がついて以来だから 筋金入りのややこしさだ
中二のとき 修学旅行で大阪万博に連れてってもらった
当時 話題の中心はアメリカ館の『月の石』だった
アポロで採取して地球に持ち帰ったという“触れ込み”の月の石ころだ
“これを見ずして万博を見たというな”的な存在だった
問題は その待ち時間だった
もうあまり定かではないが 半日近くは普通に待たされてたはずだ
万博見学は4〜5人編成のグループ行動だったので
事前に どこのパビリオンを見るか全員で打合せをした
天邪鬼が僕一人なら即却下されたのであろうが
幸か不幸か(9割方不幸)もう一人同好の士がいて
『あんな 本物かどうかもわからないような石ころ見るのに
夕方まで並ぶのは嫌だ! それより 万博の趣旨に則って
万国のパビリオンを見て回ろうではないか!!』
などというもっともらしい詭弁を弄して天邪鬼を通した
別に『月の石』に興味がなかったわけではない
いやむしろ一生に一度見られるかどうかの珍品 見たくないわけはない
でも 人が同じことで大騒ぎするのがいやなのである
炎天下 馬鹿面こいて何時間も路上で待ってるのがアホくさいのである
そんな思いが昂じてくると ハイ! 『虫』が出てくるってわけ
挙句
『偽物ならどうする!?』
『散々待って 見られなかったらどうする!?』
などという脅しまでかけて 『月の石』を抹殺した
見学の当日
長蛇の列のアメリカ館やソ連館の行列を尻目に
我が『諸国漫遊隊』は涼しい顔でサクサクと行程をこなした
来館者数の少ない(=不人気の)パビリオン中心だからサクサクも当たり前
が 来館スタンプの数が増えれば増えるほどむなしくなるのである
ほとんど誰も寄り付かないアフリカの小国のパビリオン・・
その辺の物産館級ならまだいいが 田舎の公民館級がほとんどだ
なんだか 最後の方は惰性で入館を繰り返しているだけになっていた
夕方の集合時間
我が諸国漫遊隊も疲労困憊していたが それは『月の石組』も一緒だった
『どうだった 月の石?』
『黒かった・・・』
誰も それ以上はコメントしない
冷静にジャッジするとドローというとこなんだろうが
『えっ こんなに回れたの? そっちが正解だったね』
などと言われ いやいやそりゃちがう
『どんなに待ってでも 月の石を見ておくべきだった』
と 真顔で反論し 仲間から強烈なホワイトビームを浴びせられる
天邪鬼・・ 厄介だ 得をした覚えはない 一度も