ヤマガタンver9 > 丸太切り

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丸太切り/
天高く秋晴れ・・そのかわり朝は冷え冷え

快晴の空の下  先日入荷した柳を木取りしました

真っ直ぐ切り下ろせるようチェーンソーの刃を研いだのですが、微妙に曲がるのは性格の影響

でしょうか



獅子頭の側面を移した型紙を合板に張り準備万端・・柳の良材を前に襟を正します


成田の獅子頭特有の額の曲線や輪郭を一発で決めたいのです


伐ってみるとヤハリ良材・・・真っ白  鉄砲が1つあるのは愛嬌



鉄砲とはカミキリムシの通過した痕  弾が貫通したような穴





大抵は芯から赤みの部分があるのですが、珍しくほとんど白太




皮を剥くと栗の渋皮みたいな薄皮があり、うっすら緑が掛かって透き通っています




水水しくてレアチーズケーキの様

あまりに美味しそうなので舐めてみると・・・気のせいかもしれませんが、ほんのり甘みを感じます


鉄砲虫もさぞかし美味しかったろうと思います


さてチェーンソー  危惧された曲がり癖が直りません

再度研ぎますが、研ぎムラがあるのでしょう・・・曲がってしまいます

だましだましながら頭と顎を木取り完了・・・実に贅沢な材料です







今まで見た材料の地元産の最上級ですね

平地に育成したのでしょう、芯も真ん中に有りスクスク日を浴びて育ったのかと思います

斜面で育つと根元が曲がり、虎杢という虎の縞の様な木目が出て板にすれば奇麗ですが

後から変形歪みの元凶となるようです

昔から獅子頭彫刻に適した材は根元の揉めた部分と云われていますが、そうでもない様です

木取りしたら水に漬けて木の精を抜くんだ・・と聞きます

実際にはスポンジの様にスカスカになり強度は激減するのでないかと考えます

結局自然乾燥が最適



話が長くなりましたが・・・

風雨や雪害で枝折れや亀裂から腐朽菌が入ったり、傷を樹皮で包んだ部分も無いようで

彫り進めるのが楽しみになる材です

三頭目の正直かな?



だいぶ日が傾いてきました・・・木取りは体力を消耗させます



貴重な柳の良材との出会いに感謝しながら、本日の作業完了

そういえば今宵は月食の天体ショーでしたね  
2014/10/08 20:52 (C) 獅子宿燻亭3
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