▼教育格差2006/12/27 06:25 (C) 甲子(きのえね)の大黒さま
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教育再生会議で塾の禁止が提言されたそうで、マスコミを賑わがせています。子供に塾は必要なのでしょうか。子供も大人も一日の時間は限られています。塾に通うようになれば、家族と過ごす時間や友達と遊ぶ時間が犠牲になってしまいます。また、塾に行けば嫌でも競争心を植え付けられます。「友達百人できるかな」ではなく「百人の中で一番になりなさい」と教えられます。競争意識は優越感や劣等感へとつながっていくこともあります。そもそも塾の問題ではなく、幼稚園や小学校から受験があることが問題なのかもしれません。
しかし、両親からは「学級崩壊に巻き込まれるかもしれない公立には子供を通わせたくない」という声もあります。子供は非常にまわりの環境から影響を受けます。無責任な親に育てられた社会性のない自己中心的な子供と、一緒になってほしくないという親心も理解できます。以前のお受験は学歴のためでしたが、現在は子供に悪い影響を与えたくないという親心もあるのかもしれません。
教育の格差とは大人の格差社会を反映しているにすぎません。今までの日本ではみんなが真ん中に集まる平等・平均の社会でした。しかし、現在ではまったく異なる二つのグループに分かれようとしているかのようです。格差社会とは何も貧富の差ばかりではなく、人間的な部分での格差が広がっているのだと思います。子供に関しても、虐待する親と愛情をそそぐ親、給食費を払わない親と払う親、子供を放任する親と躾をする親、これも人間としての格差なのかもしれません。良識・規範・品格を持って生きようとする人間と、それらを放棄しようとする人間の間に大きな格差が生まれようとしているのかもしれません。
私は人間関係の希薄さが格差社会の根底にあるのだと思います。無常という海で孤独という嵐から、互いの船が遭難しないようにとつなぎ合わせていた「人間の絆」という鎖を断ち切ってしまったがために、社会の中で遭難する人が相次いでいるのかもしれませんね。孤独感と疎外感が「自分なんて、どうなってもいい」という無気力を生み出し、それが人間格差へとつながっていくのかもしれません。目印になる灯台が必要です。灯台とは自分が帰るべき場所、あたたかい家族だと思うのです。
今日の目標
家族の絆を確認しましょう
今日の写真
もみじの木についていた水滴が日の光で輝いています。古来より仏教では水によって人間が清められるとされています。この水滴を見ているだけでもきれいな心になれそうです。