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▼本学卒業生の活動

本校を卒業した生徒達の大学での活動をご紹介します。


○目標は小さい頃からの夢、フリーのイラストレーター



  齋藤 直葵

  2000年度デザイン系受講 山形市出身(寒河江高校)
  多摩美術大学 美術学部グラフィックデザイン学科在籍

 僕は小学校、中学校、高校、大学とずっと絵を描いてきました。まわりには、いつも「うまいうまい」と持ち上げられていたし、自分もそれで満足していました。なので、「何故自分は絵を描いているのか?」なんていうことは全く考えずアニメや漫画のキャラクターをひたすら描いていたように思います。
 高校3年の春になり、漠然と大学というものを意識し始めます。絵を描いて暮らしていければいいなあを思っていたので美大に行こうと決めていました。ただ、無知だったし、周りにそういう友達もいなかったため、「俺の画力だったら美大なんてどこでも入れるだろう」位に考えていたのですが、正直、甘かったです。
予備校の無料講習に行って、初めて自分の甘さに気づきました。すぐにデッサンを描かされたのですが、みんなうまいうまい。「なんだこいつら!」って正直思いました。鉛筆何十本も持ってるし(僕はHB一本しかもっていなかったんです。 笑)
 芸術倶楽部では、具体的にはデッサン、色彩構成などを学びました。物の見方や、色をどう使うと綺麗に見えるのかなど大学に入るために必要な事は全てここで学んだ事でしょう。楽しい事も苦しい事もあったと思いますが、何とか多摩美術大学に合格することが出来ました。

 今描いている作品、「Dual Masters」シリーズは、アートディレクターの方が僕のサイトを見てくれて、声をかけてくれたのが切っ掛けです。仕事でイラストを描くというのは初めての経験でした。商品である以上、ゲーム設定、キャラクター設定がもちろんあり、それに加えクライアントの要求、アメリカで発売されるときのタブーなど、色々なことに縛られ絵を描かなければならないのですが、僕にとっては新鮮で、とてもいい勉強になっています。
 近頃は、自分の作品を描きためながら、仕事の絵を描き、なおかつ就職活動をしている状況です。ただ、一旦は就職しますが、あくまでも目標は小さい頃からの夢だったフリーのイラストレーターと考えています。目標を見失わないように、これからの人生、がんばって生きていきたいと思います。みなさんも、自分の夢を叶えられるよう頑張ってください。応援しています。



○学んだことは「自分で考える力」と「表現する方法」



  佐藤 雄大 

  2001年度立体系受講 山形市出身(日本大学山形高校)
  東北芸術工科大学 美術学部美術科工芸コース在籍

 美術系の大学に進みたいと考えていたけれど、普通に勉強していてはとても不安だったので、たまたま話に聞いていた美術系進学予備校に行きたいと自分から親に言ったのがきっかけでした。すべてが何も分からないところからの出発でしたが、デッサンなどを通して向上心が芽生えてくる中で、「自分で考えること」を学んだというのが一番の成果ではないかと思います。芸術倶楽部は美術系大学に受かるための技術だけでなく、多くのものを吸収できた場でありました。

 現在は大学でテキスタイルを専攻しています。
課題でのテキスタイルの技法や制作などで他人のコンセプトを説明する時、自分の考えを少しでも明確に表現できるスケッチをおこせるというのは力になるし、芸術倶楽部で基礎から勉強して良かったと思います。ファッションショーという形で作品を発表したのですが、今では、スタイルを表現する上で、様々な分野に対する興味も湧いてきて、映像やグラフィック、建築に音楽と、大学生活のうちに触れることの出来るものは幅広く触れて行きたいと考えています。


○描くことに集中できる環境で基礎力アップ



  大森 祐介

  2000年度絵画系受講 白鷹町出身(長井高校)
  京都造形芸術大学 美術学部美術・工芸学科日本画コース在籍

 芸術倶楽部では万物の形態の基礎的な描写を石膏や静物のデッサンを通して学びました。日本の美大の受験教育は特殊な所があり、大都市の大きな予備校では極者的なテクニックを養成するシステムが主流ですが、芸術倶楽部では競争感覚もなく伸び伸びと絵画の基礎を学べました。加えて、現役の大学生や大学院生もたまに見に来てくださり、高校生だったわたしのとってとても新鮮でした。大学に行ったらどんな生活が待っているのか、また、何をしていければよいかが現役大学生を通して垣間見れたような気がします。

 さて、受験から月日がたち、私が今思うことは、どのようにすれば自分の描く絵画が人に力をあたえるかということです。私は自分の描く絵のパワーと可能性を信じて努力を続けています。アートは人々が五感をもって共有することができるものであり、アートの前では人は共有し一緒になれるものだと思っています。社会を良くするためのアート目指し頑張っています。



○同じ志の仲間と過ごす時間はかけがえのない宝物



  横山 良平

  2002年度立体系受講 山形市出身(山本工業高校)
  東北芸術工科大学 芸術学部美術科工芸コース在籍

 私が今年一年間、東北芸術工科大学の美術科工芸コースに入学して感じたことは、「工芸サイコー!」の一言です。好きなことを勉強することは何事にも積極的になれるし、自発的に成長できるきっかけとなると思います。工芸では金工、陶芸、漆芸、テキスタイルの四つの魅力のある素材から、自分で自由に好きなものを創作することができ、それがまた魅力ですが、自分で創った作品の責任全てが自分についてまわることも厳しい所です。この世界で食べていくことはとても厳しいことでもありますが、それでも好きなことを仕事にして生活できれば楽しい事だと思います。

 予備校でデッサンを学んできたことは、大学に入ると必ず役に立つものであります。特に工芸においては、物を作る前の下絵の段階でイメージを整理し、明確にするためにデッサン力は必要です。また、着彩や粘土による立体造形のトレーニングも、物の色や立体感などのバランスをみることに欠かせません。芸術倶楽部で同じ志の仲間と一緒に制作することや、遊んだりすることはきっとお互いを高めあい自分を成長させるだろうし、とても有意義な時間になると思います。


○大学を楽しくするためにも基礎力は大切



  梅津 絵里子

  2000年度立体系受講 山形市出身(山本学園高校)
  京都精華大学 芸術学部造形学科立体造形コース在籍

 高校3年の進路を考える時期になり、私は美術系の大学に進みたいと考え始めました。一般の受験と違い美術系大学の入試は特殊で、ほとんどの大学が実技試験があり、どのように勉強をすればいいのか全く分からなかった私は芸術倶楽部に通うことにしました。
 芸術倶楽部に通い、受験対策の絵の勉強をはじめて、改めて美大受験の難しさを知りました。美術部に入っていたわけでもない私は、最初、描き方や道具の使い方など分からず、かなり苦戦したものです。しかし、講師の先生方や同じ夢を持つ仲間達から励まされ、頑張ることが出来ました。受験以外でも、大学について実際に美大に通う学生の方々からお話を聞くことで、大学に対する期待が高まり、「絶対大学合格してやる!」という強い気持ちを持つことが出来ました。そして毎日休まず楽しく通うことが合格できた要因だと思います。

 実際の大学ではデッサンなど基礎の勉強に十分な時間が与えられません。芸術倶楽部で学んだことが役立ち、気持ちに余裕ができ大学生活をエンジョイしています。予備校時代に基礎を勉強しておいて本当に良かったと思っています。


○現役美大生との交流で「いつか私も!」



  金谷 侑妃子

  2001年立体系受講 山形市出身(山形東高校)
  東北芸術工科大学 美術学部美術科工芸コース在籍

 私にとって芸術倶楽部は、ただの予備校ではなかったと感じています。デッサンなどの基礎基本から、受験対響を受けたと思います。
 進路を決めたのは高校卒業間近でした。高校のときの自分は、学ぶことに対して何事にも受身で、進路もあいまいなままずっと悩んでいました。将来の夢を語る友達や、希望大学に合格する同級生をうらやましくお思ったこともあり、その度に「自分は本当は何をやりたいのか」と。そして、卒業間近に工芸の分野に進もうという決心をしたのです。しかし、自分が学校でやってきたこととはまったく違う分野の勉強を具体的にどう進めていけば良いか分からず、初めは美大卒の知人に時々デッサンを見てもらっていました。一人で家にこもって描いているのはなかなかの苦痛で、不安も多くあり、山形に芸術系の予備校があるということを聞き、即入学を決めたのです。初日はかなり緊張していましたが、最初に出てきた先生も意外と若く、雰囲気も和やかなところで、安心したのを覚えています。
 芸術倶楽部では、基本から細部まで丁寧な指導で、合格テクニックだけでなく、モノを創る楽しさ、表現できる喜びなども学べた気がします。自分がどう感じ、人に何を伝えたいかを表現する、根本的な、しかし、大切な部分を知ることが出来ました。実際に芸工大の大学院で活躍している先輩方に教えていただいた時など、大学生活や、制作の話なども熱く語ってくれ、「いつか私も!」と思ったものです。
 
 受験の頃には自信もつき、不安なく試験を受けられ、合格した後も、芸術倶楽部に度々通って専門的なことも教えてもらったこともあります。現在では漆を専攻していますが、芸術倶楽部で身につけたこと、特にものづくりに対する精神は今でも自分の力になっています。これからも、幅広い分野で能動的に自分自身を磨き、もっと良い作品を、使う人が幸せな気分になるようなものを、作っていきたいです。
2004/10/09 20:23 (C) やまがた芸術倶楽部
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