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▼腰塚勇人さん「命の授業」

4月1日に、腰塚勇人(こしづかはやと)さんの講演
「命の授業」を聴きに行ってきました。

<腰塚勇人さんのホームページ>
http://www.inochi-jyugyo.com/


震災で多くのイベントが中止される中、
「いまこそ必要なお話だから」と主催のゆめ工房カトキンさん
http://ameblo.jp/sukodama/

が尽力され、
会場テルサさんの協力もと開催となったそうです。

当日は、腰塚さんが教職を辞め、
講演家としてスタートされて
ちょうど1周年という記念の日。
私にとっても意味深い時間となりました。

腰塚さんは頸椎骨折で首から下が麻痺したにもかかわらず、
わずか4ヶ月で社会復帰を果たすという、
まさに奇跡としか言いようがない体験をした方です。

一緒に参加した知人のRさんも
「私もスキーの事故で半年入院したことがあるの。
頸椎骨折で4ヶ月っていうのは、本当にすごいことよ」
と言っており、

なぜこんなスピードで回復できたのかー。
ここが1番の関心ごとでしたが、
「なぜ手足が動き始めたのかわからないですが〜」と、
ご本人にとっても謎のご様子。

講演の中では、事故当日の状況と記憶、
首から下が機能不能となった絶望感、
思うようにいかないリハビリの苛立ち、
復帰後に社会から感じる視線など、
多くの苦悩があったこと、
その一方で奥様や親しい方々、
病院のスタッフの懐の深い支えが
いかに大きかったかについて語られました。


お話を通して感じたのは、
腰塚さんご本人と奥様の性格に
「なんとかなる」し「なんとかする」という
逞しく、かつ明るい強さが備わっていることでした。

講演後、あぁそうだ!と思ったのが、
Rさんが言ったひとことです。
「心配性の家族に、この奇跡は起こらないわね」

私も何度か入退院を繰り返し、
いろいろなご家族と病室を共にしてきたので、
この意味はとてもよくわかります。
「心配」から「見守る」にシフトするとき、
身体や状況は変化を始めます。

そしてもう一つ、おどろいたのは、
退院したその年の冬、奥様の提案でスキー場へでかけ、
実際に滑ってみたということです。

腰塚さんご夫婦は、事故の要因になった
スキーとスキー場を少しも恨んでいないのでした。
お二人ともスキーが好きで
愛情を育んできた大切な場所いう背景があったからですが、
スキーという「外側の現象」に責任をかぶせようとしなかった。
生きていくための「自分軸」がおありなんだなと思います。


今、世の中も先が見えないような状態にありますが、
過度な心配性の地球人にならない意識を持てたら、
これからの地球にも、
予想もしなかった復興の奇跡が起きるかもしれない。
腰塚さんのお話をうかがって、そんな風に感じました。


つづく
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