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▼まんだらの里は山の中の小宇宙

まんだらの里は山の中の小宇宙/
―「まんだらの世界の民話」のプロローグから―

「白鷹山(虚空蔵山)」
置賜・村山両郡の境にあり、大山なり。堂は置賜郡にあり。北のふもとは村山郡畑谷村なり。その北の両方に大峰あり。俗に機巧森(はたしもり)と呼ぶ。一に黒森とも言う。
西は胎蔵界を表し、東は金剛界を表し、容相同じと言えり。この所、置賜郡に通ず。俗に境の虚空蔵という。
宝暦十二年(1762)に書かれた「出羽国風土略記」を補う目的で、寛政四年(1792)筆写された「けい補出羽国風土略記」にはこのように書かれてある。
胎蔵界と金剛界、両界まんだらの世界がここに存在したことをはっきりと示している。

山のてっぺんのまんだら世界。
ここは、
山姿秀麗(さんししゅうれい)なる山そのものが神仏である。
森々たる風物一つに精霊神怪がこもる。
ここには、
狩猟、採取の暮らしを護り、
衣食住の材料を与え、
灌漑水をもたらし、
風雨を支配する
山の神や水の神が鎮もる。
こここそは、
山に生きる者たちの共有の郷。
周りに住む人たちの原風景たる地文。


これは、神仏も人間も、動植物も共存している山里まんだらの物語である。

烏兎沼宏之『まんだら世界の民話』筑摩書房1988より
2005/02/08 12:00 (C) まんだら塾 - 通信
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